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相談事例

事例紹介

【友人関係で悩んでいたお子さまの事例】

Mちゃんは、幼稚園のころから繊細な感性を持っていました。自然を愛し、絵を描いたり何かを創作したりすることが大好きなお嬢さまです。
しかし、小学生になってからは、残念なことに気の合う同級生がいなかったようです。むしろMちゃんの優しさにつけ込むように、容赦なく自分のストレスをぶつけてくる女子生徒や男子生徒がでてきました。3~4年生になると、学校に行けなくなる日がでてきてしまい、ご両親は悩みました。転校することも考えました。その間もご家庭では、Mちゃんのいいところを確認しあいながら、Mちゃんの好きな絵画や勉強を続けました。
高学年になると、Mちゃんは絵画や俳句において、学校外で表彰されるようになりました。
結局、転校はしませんでしたが、今では、何事もなかったかのように学校に通っています。それどころか同級生からは一目おかれているようです。このような環境でも、Mちゃんは驕ることなく、今まで通りお友達に優しく、充実した毎日を送っているように見えます。

<考察>
私は、Mちゃんとご両親を心から尊敬します。そして、お子さまの「いいところ」を認めることが、どれだけ大きな力を持つのかと感慨深く思うのです。
お子さまが逆境の中にいても、「いいところ」を褒めることによって、伸ばすべきこと・守るべき長所がご両親の中ではっきりします。そして、お子さまも自分のいいところ(伸ばすべきこと・守るべき長所)を認識しながら、ご両親のエールを心の糧に、成長していけるのだと思います。

【成長の遅いお子さまに悩んでいた事例】

【成長の遅いお子さまに悩んでいた事例】 
私が自閉症のGくんと出会ったのは、彼が4歳のときでした。お母さまは、Gくんを区の療育センターにも週2回通わせていましたが、彼の成長が遅いのを心配していました。
「ことばの発達も遅くて、少しばかりの単語を叫ぶだけ…。パニックをよく起こすので保育園では怪獣と呼ばれるし…。」「この子は何にもできないんです。困ったわ」が、お母さまの口癖でした。私は、「でもGくんはお母さまのことが大好きですよね。Gくんに、その気持ちがとても嬉しいと伝えてください。そして、お母さまもGくんのことが大好きだと伝えてください。そして、まずは現在のGくんができることを認めてあげてください。」と、お母さまにお願いしました。これに加え、ことばを増やすために本の読み聞かせもお願いしました。すると、「絵本を読んであげてもGは聞いてくれないんです。」とお母さんは言いました。
しかし、Gくんが今できることを褒め、彼にぴったりの本を選んで読んであげると、黙って聞いてくれるように。「この子はダメなんです。何にもできないんです。」そうお母さまがGくんの前でも平気で言っていたころ、彼はお母さまが思うようには行動してくれませんでした。しかし、褒められるようになると、お母さまの気持ちに応えるようになったのです。
「絵本を1冊読み終わるまでよく聞いていたね」「ちゃんと2冊聞いていたね。」「3冊…。」
こうしてGくんは次第にたくさんのお話を聞けるようになっていきました。話せることばがどんどん増え、褒めてあげたい部分もぐんと増えました。
そして、特別支援学校をすすめられていた4歳のころと違い、今では近所の普通小学校に入学しています。算数では一目おかれる存在になり、楽しく小学校に通っていますよ。 

<考察>
同年代の他のお子さまと比較して、「この子はダメ」とお母さまが言っているうちは、Gくんは心を開いてくれませんでした。しかし、昨日より成長しようとしている部分を励まし、できるようになった部分を評価し褒めるようになってからは、Gくんの心が開かれていきました。同時に、彼が笑顔を見せることが増えました。Gくんに合った学習をすすめているうちに情緒が安定し、以前は頻繁に起こしていたパニックも自傷行為も激減したのです。
また、心が開かれただけでなく、脳もストレスから解放されたのでしょうか。Gくんからは、自分に合った学習が楽しく、新しいことを知りたいという気持ちが感じられるようになりました。こうして当初のGくんからは、信じられないほどの成長を遂げたのです。

【学校の勉強についていけなかったお子さまの事例】

学校に行くのを嫌がっていたAちゃん。その理由は、学校の勉強についていけないからでした。
私が見つけたAちゃんのいいところは「お花を愛する優しい気持ち」。学校の生活・成績には関係のないことでしたが、「お花を愛する優しい気持ち」をお母さまから褒められて認められたことがきっかけで、Aちゃんには笑顔が増えていきました。そして、お母さまと一緒にお勉強にも取り組むようになったのです。
学校に行きたくないのは勉強についていけないことが大きな原因でしたが、しばらくすると嫌がらずに学校へ行くようになりました。

<考察>
悩みとは直接関係がないことでも、自分のいいところを褒めてもらったお子さまは、嬉しくて「活動する力」「考える力」が湧いてきます。このAちゃんのように、能動的に取り組むようになるのです。ましてや克服したいこと・目標としていることに直接関わる部分を評価されたら、子どもたちは喜び、ますます「やる気」がでるのではないでしょうか。

お母さまの声

【Kくん(小1)のお母さま】

うちの子は、学校のお勉強の飲み込みがいい方ではありません。しかし、先生がKのいいところを探し、いつも褒めてくださったのでこの2年間頑張ってくることができました。今では、主人と協力しながら、息子のいいところを褒めています。

【Aくん(小1)のお母さま】

他の子とは違うタイプの子ですが、息子の趣味についても、先生は興味深く聞いてくださって私自身もAも喜んでいます。これからも、Aが成長していく過程を報告させてくださいね。

【Nくん(小6)のお母さま】

先生とお話しするたびに、頑張ろうという気持ちになります。引き続き、子どもの成長を報告させてください。

【Hちゃん(小1)のお母さま】

学校に行くのを嫌がって泣く日もあった娘。先生と出会って、Hのいいところを見つけて褒めてくださってから、娘とともに私の意識も変わりました。もう、泣いてはいません。これからも先生と連絡をとっていきたいです。

お子さまの声

【Sくん(中1)】

ぼくは、4年前に先生とお話しするまでは、勉強が苦手でした。でも、先生がぼくのいいところを褒めてくれたので、ぼくは嬉しくなって少し勉強してみました。すると、先生は勉強したことを褒めてくれたので、ぼくはさらに嬉しくなってまた少し頑張って勉強してみました。すると先生は、ぼくの頑張りをまた褒めてくれて…を繰り返しました。そして、2年前には「中学生になったら、区で開催される英語のスピーチコンテストの学校代表になる」と、目標を定めました。毎回その目標を先生と確認しあったのです。そして、今年中1になったぼくは、英語のスピーチコンテストの学校代表に選ばれました。先生には本当に感謝しています。ありがとうございました。

【K子さん(大学1年)】

先生には、小学5年生から高校時代まで大変お世話になりました。印象に残っているのは、中学受験で失敗したとき。とても気持ちが落ち込み、ずっと悩んでいました。しかし、先生と話すことで「活動する力」「考える力」が湧いてきました。そして、段々と積極的に物事へ取り組み、立ち直ることができたのです。
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